溢れる情報の中で

現代人は必死になってもがいている。
 
そして、次々と押し寄せる情報の波に押し流されないよう、
自己防衛の手段として「情報を消費する」ことを憶えていった。
 
例えば今朝見たニュース。
いったいどれくらいのことを憶えているのだろう。
昨夜見た映画の一場面。
何を笑っていたのだろう。
 
それでいて、一度見たものを忘れるでもなく、
どこかで見たことあるようなものには冷たく関心も示さない、
そんな貪欲な「情報の消費」。
 
映像や文字の表面の薄皮だけをなでて、
振り返ることなく後ろに投げ捨てることを繰り返すうちに、
その情報の中にあるドラマを見過ごしていないか。
 
だから今日は、
ものごとをじっくり味わうことをしてみよう。
これから言う言葉を、
朝夕の電車の中で、
お風呂の中で、
会議中に、
恋人がふと目を逸らしたときに、
今日一日何度も何度も掘り起こして味わって欲しい。
 
「録再カーMDステレオ」
 
言葉の向こうに様々な人間ドラマが見えるようになってきたら、
きっともっと世の中が楽しくなる(はず)。
笑うも良し、悲しむも良し。
微笑むも良し、へこむもよし。
ため息をつくも良し、顔を真っ赤にして怒るも良し。
 
ちなみに、上述のものは実在しました。